講座だより
桐朋講座の活動の様子やイベントなどを、折にふれてお伝えします。
実施した講座内容のご紹介などもあります。
講座だより一覧
モゲ散歩
最近の散歩は稲城を中心とした多摩丘陵の東部分を散歩しています。ここは中世の城跡が並んでいる所です。今回も小沢城跡がありました。鎌倉街道に関係して多くの武人たちが活動をしていた跡なのでしょう。その麓には東京の名水に登録されている湧水があります。今回も伺ったがった時にペットボトルを大量に携えて水を汲みに来た方とお話をしました。「この水で炊事全般を行っているが父の代からズーっと来ているのでこの水がないと困ります」と話されていました。戦隊もののロケ地にもなる大量の無縁墓が並ぶところがあったりで興味深い散歩でした。
西洋美術史の旅
互いに相手にも、自分にも、そして人生にも疲れ果ててしまったように見える二人。
そこからは楽しそうな会話は、一切聞こえてきません。
女性の前に置かれた綺麗なお酒がアブサン。
19世紀当時は幻覚をひきおこす作用もあった危険なお酒で、やがて禁止されたほどです。
(現在飲まれているものはもちろん安全ですが、度数は高いです。ご注意を!)
都会人の孤独と絶望を切り取ってみせた、ドガの名作です。
(隔週火曜午後「西洋美術史の旅」)
世界を知る
10年に一度の寒波に見舞われた日本列島。各地で交通手段の被害が多発しました。そんな話もしながら今日の講座が進みました。依然として死者数が減らない新型コロナ。政府は大型連休明けには感染症の分類をインフルエンザと同じにしてマスクの着用も個人判断にという方向です。安心して生活できるのでしょうか。首相の所信表明を聴いて日本の将来を実感できるだろうかという事も考えて見ました。ウクライナ問題では戦い方が一歩進んで戦車の投入が決まり、いつになったら平和な世界に戻れるのだろう。その中で傷つき死んでいく人の何と多い事か。何とか平和になって欲しいと願うばかりです。
西洋美術史の旅
ドガといえば踊り子、やっぱりこの絵になるでしょうか。
印象派展にたびたび出展したドガですが、その絵はまったく印象派的ではありません。
(そもそもモネのような「屋外制作派」じゃなかったんです)
でもこの絵、とってもうまいし、味わいがあると思いません?
独特な角度から切り取った、その瞬間と動きをとらえた絵が、ドガの最大の特徴です。
(隔週火曜午後「西洋美術史の旅」)
モゲ散歩
今回は京王相模原線稲城駅近辺を散歩しました。多摩丘陵の端に位置する稲城駅。前回の稲城長沼と連続する場所でもあります。ここは古代から多くの人が住んでいたことがわかっています。ここで興味深かったのは丘陵の高い部分にある妙見堂です。古代の人々が身の周りにおきる様々なことを妙見様にお願いをしたというところです。北辰信仰と結びついたものですが、見晴らしの良いところに平安時代から続く民間信仰の姿を想像しました。その他たくさんの仏像を安置した常楽寺、今は遺構もなくなってしまった長沼城などを巡りました。
世界を知る
台湾有事が話題になり岸田首相の訪米に合わせて2+2が開かれ沖縄の自衛隊が規模を増やすことが決まり、アメリカの海兵隊も編成替えが行われるようです。ウクライナ戦争が世界にもたらす影響の影響を感じます。世界の分断化がどんどん進むように思うことが心配です。新型コロナ対応が大きく様変わりする中で日本は世界一の死者数を示しているのも気がかりです。また今大きな問題にSNSの力があります。スマホの普及がもたらす社会活動の変化が犯罪にも大きく影響しています。いろいろなことに考えを及ばせながらしっかりした判断力を持つ必要性を強く感じました。
世界を知る
2023年年明け最初の講義です。前回から1か月の間に様々なことが起こりました。その中からいくつかのトピックを取り上げて解説しました。今一番問題になっているのは日本の新型コロナ感染です。世界一の状況で死者がこの1か月半で1万人近くを記録しました。またゼロコロナ政策を終了した中国。新しい変異株の出現など問題がたくさんあります。安保関連法案の閣議決定、原子力政策の変更、新しい資本主義と子育て支援。矢継ぎ早に出される政策を1つ1つ考えて見ました。さらにアメリカの下院議長がなかなか決まらない中でのアメリカの立ち位置も100年前と比較してみました。いろいろなことが起きた時に我々はどんなことを考える必要があるのでしょうか。難しい問題ですね。
西洋美術史の旅
風景画で知られるピサロですが、ドガと交流して人物画に凝った時期もありました。
そのモデルの多くは平凡な農夫/農婦たち。見つめる視線がとてもやさしいのです。
でも私の視線はおのずとキャベツへ。野菜大好き!なんです。
(隔週火曜午後「西洋美術史の旅」)
モゲ散歩
今回は南武線の稲城長沼から南多摩までの散歩です。駅前にはガンダムの大きなフィギュアが3つ立っています。ガンダムのメカニックデザイナーである大河原邦夫さんがこの地にお住いという事で町おこしの一環なのだそうです。また、ここは川崎街道が通っているのですが、その旧道沿いにある旧跡を巡りました。延喜式に登場する神社が2つ。青渭神社と大麻止乃豆乃天神社という所です。大麻止乃豆乃天神社は「おおまとのつのてんじんしゃ」と読みます。森閑とした場所にあるお宮でした。最後に大丸城跡に行きましたが、中世のかなり大きなお城なのですが誰が築城したのかがいまだに不明というお城でした。現在は稲城図書館が建っています。
世界を知る
新型コロナの感染者が増加する中、中国ではゼロコロナ政策を緩和しました。その大きなギャップの中で大きく揺れている中国は今後どうなっていくのでしょうか。この一週間の話題。日本の民間月着陸船の打ち上げが成功し4月の月面着陸を目指しています。宇宙ビジネスが本格化している証拠です。南米ペルーでは現役大統領が反逆罪で投獄され反発する国民のデモが広がり邦人観光客が足止めされています。またウクライナ侵攻、北朝鮮のミサイル実験で日本の国防費問題が大きなうねりとなっています。今後の日本は、世界はどのようになっていくのでしょうか?
激動の2022年も残すところ少なくなりました。様々な出来事を見てきましたが、来年はどのような年になるのでしょうか? 心休まる1年になる事を祈って今年最後の講座を終わります。