講座だより
桐朋講座の活動の様子やイベントなどを、折にふれてお伝えします。
実施した講座内容のご紹介などもあります。
講座だより一覧
モゲ散歩
後期最初の講座です。今回は少し歴史を掘り返してみました。私たちが勉強してきた歴史は新たな発見を受けてどんどん変化しています。でも、その中でスルーされているのは日本語という言語がどこから来たのだろうかという素朴な疑問。縄文時代の人はどんな言葉を使っていたのだろうか? そこに現れた稲作をもたらした弥生人。同じ言葉を話したわけではないはず。さてどうやって会話したのだろうか? 日本語はウラル・アルタイ語族に属すると言われているが単語に共通するものがない不思議な言語である。そのルーツはどこにあるか? そんなことを考えて見ました。当然結論は出なかったのですが、面白い内容になったかな?
世界を知る
後期最初の授業です。これまでの間に多くの事が起きていました。今回はその中で取り上げたのは。●外環自動車道建設現場の崩落問題。時間がたつと忘れられてしまうのですが新たに小さな崩落が見つかったが公表されていない。●埼玉県議会の児童虐待条例の撤回問題は国連の「子どもの権利条約」をもっと多くの人が認識すれば問題にもならなかったのではないか。●中国の一帯一路政策10周年の会議を通してみられる中国の対外政策と、それに翻弄されたマレーシアの国土開発問題を取り上げる。●ハマスとイスラエルの武力衝突問題。色々と複雑な歴史背景の中で起こった事である。その中で印象に残ったイスラエル人のことば。「日本も第二次大戦で憎み合ったアメリカと戦後民主的に仲良くなったではないか。我々もパレスチナの人たちと憎しみを超えて連携する必要がある」世界では争いが増える一方だが、何か解決する方法を提案できるのではないかと考えたのである。
世界を知る
前期の最終の講座です。●国連総会が開催されました。ウクライナのゼレンスキー大統領がロシアの侵攻を食い止めるために協力をしてほしいと呼びかけましたが、会場に空席が目立つという状態。安全保障理事会やその後のアメリカ議会でも良い感触を得られぬままに帰国することになりました。世界の平和を維持するためにも国際連合は必要なのですが、機能不全に陥っているように思いました。●ロシア関連でナゴルノ・カラバフ問題が動きました。アルメニアとアゼルバイジャンの間に長い間あった対立が一応終結したようにも思います。ただロシアの影響力が低下していることが如実にわかりました。●G20が開かれましたが、インド主導で閉幕しました。実のある会議だったのかはこれからが証明してくれるでしょう。●ロシア領内での地方選挙が行われました。プーチンを支持する統一ロシアが一人勝ちしました。敵対する政党や候補者を抑え込んでの選挙。来年3月の大統領選挙への道筋を作った感じです。しかしロシアの今後はどうなるのでしょうか? 色々と考えさせられる話題でした。
モゲ散歩
今回は少し遠出をしました。目的地は秩父です。秩父といえば夜祭が有名です。この夜祭のルーツは武甲山(セメントの原料を産出する山)に住む男神と秩父神社に住む女神が一年に1度の逢瀬を表したものだと聞きました。元々秩父には有力者が住んでいました。その子孫が川越や豊島、江戸に進出して勢力を広げました。また秩父銘仙でも有名です。そういったものを辿ろうというのが今回の目的でした。最後に訪れたには和銅遺跡です。ここで銅鉱石がみつかり、それを利用して日本最古の和同開珎が作られたのです。その鉱石を見つけた所にも行きました。
世界を知る
この一週間自然災害も含めて様々なことが起こりました。その中で幾つかを講座で扱うことにしました。●新型コロナの変異株「エリス」が勢力を伸ばしている状況です。厚労省や東京都のHPに記載はあるものの国民にその内容が知れ渡っていない状況があると思いました。特に60歳以上の方の患者数が第8波を上回っているのには驚きました。●内閣改造が行われました。女性閣僚が5人といいますが副大臣や政務官には女性が登用されずSDGsのジェンダー対応で疑問を感じました。●モロッコの地震とリビアの洪水、アフリカで起きた災害の被害は甚大なものになっています。●プーチン大統領と金正恩総書記との会談は今後の東アジアの政治局面では大きまポイントとなりそうです。●世界で問題になっているオーバーツーリズム問題は今の日本にも大きな課題を与えています。たくさんの観光客でにぎわうのは良いのですがその裏で市民生活に影響が出ないような方法を考える必要があると感じました。●G20の議長国が国名をBHARATと表記しました。自国の文化を守るために主張するという流れの中で見られたものです。私たちが日ごろ普通に使っている国名も様々な考え方があると認識しました。
モゲ散歩
暑い夏が終わったと思っているのですが、台風一過まだまだ残暑の厳しい中での散歩になりました。今回は本郷界隈を歩きました。本郷は昭和の色を濃く残している所がたくさんあります。まずは本郷薬師へ。このお薬師様は真光寺というお寺にあったのですが戦災でお寺は消失します。薬師堂だけがここに再建されています。そのお寺はなんと仙川に引っ越します。かつて訪問したことのあるお寺です。近くの十一面観音も真光寺にあったものです。文京ふるさと歴史館で歴史を学びました。弥生時代の名称の元になった弥生町で出土した土器もあります。近くにある菊坂近辺には明治の文豪が居住した家がたくさんあったそうです。石川啄木、宮沢賢治、樋口一葉など。一葉が使ったといわれる井戸も残っています。東大の近くなので学生相手の下宿がたくさんあったそうですが、現在は碑文が残るのみです。明治の文豪の事を考えながら曲がりくねった道を歩くというのも良いものです。
世界を知る
●関東大震災から100年。南海トラフ上での地震が予想される中で改めて考える良い機会になっていると思います。●まだまだ暑い日が続いています。東京の猛暑日も22日と新記録。世界中で気候変動が大きな影響を与えています。国連のグテーレス事務総長が「地球沸騰化の時代になった」といったのが印象的でした。ロシアでの永久凍土融解の話もしました。古代に封じ込められた未知のウイルスが出現するかもしれないという問題もあります。またマウイ島の山火事も温暖化の一つの例で、フラッシュ干ばつという異常な現象が原因の一つといわれます。どう対応するのが良いのでしょうか。●福島第一原発の処理水問題は中国の日本産水産物輸入禁止という措置で大きな問題となりました。日本政府がとるべきことは何かを考えて見ました。●ロシアのプリゴジン氏の墜落事故死。ワグネルが持つ利権がどうなるのか?事故なのか粛清なのか?様々な情報が飛び交う中、考える糸口を探してみました。
モゲ散歩
夏休み前最後の散歩です。今回は市ヶ谷駅に集まりました。市ヶ谷というと駅を出たとこが靖国通り、外堀を渡って防衛省の方向へ向かいます。そこに茶ノ木稲荷と亀岡八幡宮があります。茶ノ木稲荷は弘法大師が創建したという古いお稲荷様。奉納された提灯を見ると信仰の幅広さが伺えます。亀岡八幡は太田道灌が江戸城の西の守りとして創建し、江戸時代にこの地に遷宮したもの。家光や桂昌院の厚い信仰を得たといわれています。そこからJICA地球ひろばへ。JICAの活動を通して世界の諸問題を考えてもらおうという施設。ここでいろいろ勉強しました。そこから内藤新宿の東に広がっていた寺町に歩を進めました。たんきり地蔵や江戸の鋳物師が作った梵鐘などを見ながら今日の散歩は終了しました。
西洋美術史の旅
ゴッホといえば「ひまわり」、ひまわりといえば、夏ですね(それにしても暑い!)。
世界に何枚も存在するゴッホの「ひまわり」ですが(新宿にもありますね)、
この作品はドイツのミュンヘンにあります。
「ひまわり」と聞くと、映画(ソフィア・ローレン主演)も思い出します。
夏休みに東欧を旅したことがあるのですが、あの映像のとおりなんですよねぇ…
ギラギラと輝く夏の光は、なぜか人に、遠い昔のことを思い出させるようです。
みなさん、よい夏休みを。
(隔週火曜午後「西洋美術史の旅」)
モゲ散歩
今回は高田馬場駅から神田川に沿って歩きました。高田氷川神社から面影橋へ。そして甘泉園という江戸時代の清水家の邸宅にあった庭園を見ました。都会の中に残るオアシスのようなところです。その裏には水稲荷があります。吉宗が流鏑馬を復活させたところでもあり、忠臣蔵で有名な堀部安兵衛の助太刀の場でもあります。ここから早稲田大学構内にある村上春樹ライブラリーを見学しました。隈研吾氏が手掛けた図書室はさすがだなと思いました。最後に穴八幡宮に参拝しました。