モゲ散散歩
- 教養・スキルアップ
今回のモゲ散歩は前々から皆さんに知っていただきたいと考えていた戦争遺跡の見学会を行う事にしました。見学した所は慶応義塾大学日吉校舎の所にある連合艦隊司令部跡です。この施設は終戦の1年前頃に東京と横須賀の海軍基地とのちょうど中間地点という立地と、台地上の地形の上に広大な慶応義塾大学の校舎も利用できるとして建設されました。東急東横線の日吉駅を降りると慶応義塾大学は坂道の上の方に広がっています。その先は鶴見川の支流である谷上川が作る谷があります。この台地状の地形に4か所の地下壕が建設されました。中心になる司令部は2か月強の短期間で作られました。厚さ40cm以上の鉄筋コンクリート造りで司令長官の部屋などはモルタルできれいに仕上げられているような施設でした。通信施設もしっかりと作られ壕内は蛍光灯で明るく照らされていたという事。ここに200人以上の人たちが24時間休みなしで作戦を企画したり敵対国の情報を探ったりと様々な活動を行っていました。施設の中には終戦1日前に完成して実際には使われなかった所もあるそうです。この施設は戦争の記憶を後世まで残していくというために「日吉台地下壕保存の会」の方々が見学会を開催しています。今回もその見学会に参加させていただき3時間ほどの見学を行いました。現在でも残っていて見学可能な部分を中心に壕内と将官が寄宿していて現在でも使われている寄宿舎などを見学しました。壕内は懐中電灯を持って説明を聞きながら歩きました。そして壕内では保存会の方の戦争経験者の証言をお聞きしたりしました。本土決戦を覚悟した軍の動き、特攻隊からの電信の音が切れた時にが特攻が行われた瞬間ですというお話など、多くの心に残るお話を聞くことが出来ました。現在世界で戦いが続いている中、平和を希求することの大切さを再確認しました。

