西洋美術史の旅
37年の人生の最後の10週間をオーヴェール=シュル=オワーズで過ごしたゴッホ。その短い期間に100点ほどの作品を手掛けたのですが、そのうちの一枚がこれです。何よりもまず空の青さに目を奪われますが、その空も、教会も、道も、うねりにうねっていますね。ここで描いたもののすべてがそうなのですが、壊れていく自分を何とか保ちながら懸命に絵に向かっている様子が伝わってきて、私の心を揺さぶります。いい絵というより、すごい絵であり、何度みても、まいってしまいます。
(隔週火曜午後「西洋美術史の旅」)