教育研究所の活動
教育活動の活性化を目指して
桐朋教育研究所では、開かれた教育を目指す桐朋学園の教育活動活性化を目指し、次のような活動に取り組んでいます。
1. 教育活動活性化のための課題や方策を提案
桐朋の教育活動の活性化、私学としての独自性の発揮につながる実践に向けて、各種情報の収集、教職員の研究会・研修会の企画など、さまざまに模索し、課題や方策を提案し続けます。
2. 桐朋教育の検証および研究活動の成果の公表
機関誌『桐朋教育』、シリーズ『桐朋選書』などの編集・刊行を通して、桐朋が実践する教育内容や教育効果について検証し、広く世に問います。また、教育研究所所報や研究紀要の編集・発行を通して、教職員の日頃の研究活動の成果を公表します。
3. 帰国生教育の研究、実践
数多く受け入れている帰国生について、帰国後の実態調査等を通して、帰国生の教育を研究します。また、「会話教室」・「リソ講座」など、帰国後の特別指導の企画・運営に当たる等、国際教育センターに協力しています。
4. 桐朋講座の企画・運営
卒業生や保護者との末永い交流の場、そして生涯学習の場として(一部は在校生にも開放)、多種多様な教育講座(桐朋講座)を企画・運営します。
5. 作文コンクール「桐華賞」の運営
桐朋学園文巧会が主催する中学校3年生と高等学校2年生を対象とする作文コンクール「桐華賞」の運営を担当します。
組織図
4つの活動領域
50数年の多才な研究活動実績
桐朋教育研究所では、教育関係の研究実践、教職員の研究活動、および、帰国生教育の研究活動が円滑になされるように、次の活動をおこなっています。
1. 教員の研究会・研修会の企画・運営
教育実践に際して課題となることがらについて、専門家を招くなどして、教員全体を対象に講習、講演、協議、実習等の研究会・研修会を行ないます。
2. 知的好奇心をくすぐる談話会の開催
教育に関すること、社会情勢に関すること、個人の研究に関することなど、タイムリーな話題を持ち寄って、談論風な雰囲気で教員同士が語り合う場を提供します。
3. 研究資料の収集及び研究紀要の交換
社会情勢、特に教育をめぐる動きに敏感であり続ける意味で、教育関係雑誌をはじめとする各種出版活動の収集を精力的に行ないます。さらに、教職員の研究の資料になるものとして、外部の研究機関・大学との間に研究紀要の交換を続けます。
4. 帰国後の帰国生調査・帰国生相談
国際教育センターに協力して、帰国して日本の、そして本学園の生活及び学習にどのように適応していくかの聞き取り調査を中心にした追跡を行います。
適応に関しての相談には、50年以上に及ぶ受け入れの経験から、一人ひとりに応じた対応が可能です。
5. 帰国生向けの会話教室他
現地の生活を通して得た言語の力を保持するために、外国語会話教室を企画・運営しています。必要に応じて英語・ドイツ語・スペイン語など、外国人教師が担当します。
また、会話教室の課外活動として、夏休みの3泊4日を本学園の八ヶ岳高原寮で英語だけの生活をする「英会話シャワー」があります。高原でしかできない野外教室や即興スキット作りなど、外国人教師との時間を中心にした活動です。その他、帰国後半年間の学習面の補充をするための「リソ講座」(国語・数学)も行っています。
6. 国際理解教育の研究及び促進
帰国生を刺激として国際理解教育を実践する方策をさまざまに研究します。海外での生活体験を紹介する場としても、機関誌『桐朋教育』等用意しています。
桐朋教育の研究成果を広く検証
桐朋教育研究所は桐朋が実践している教育活動に関する「研究」の場であり、そして「検証」の場でもあります。 その研究の成果や検証の結果に加えて、日常の教育活動の様子や教育理念の確認、それに卒業生の追跡調査や副読本づくりなど、さまざまな目的をもって出版活動を行なっています。
女子部機関誌『桐朋教育』
入学試験から日常、そして卒業後の様子までの桐朋の動き、加えてその時々の特集記事によって構成され、桐朋の総てを知ることができるものです。現在は年1回(7月上旬)発行しています。
桐朋選書
学校長の講話集、対談集、教職員の随想集、「桐華賞」の歴代入選作品集などを選書として刊行しています。現在十数冊が出版されています。
桐朋教育研究所所報
教育研究の基本である生徒の実態調査、教材開発の様子など、教科や科目、プロジェクトチーム又は研究グループの研究成果を随時発行しています。
桐朋学園女子部研究紀要
「教育者たる以上に研究者たれ」という生江義男元校長の姿勢に違わず、日常の業務の合間に各教員が個人又はグループで研究している成果(短期大学部は別)の発表の場として編集・発行しています。
月刊情報誌『轂』
女子部教職員向けに、個人の目、教育実践の目、研究者の目による情報発信を毎月行なっています。
「生涯教育」を掲げ、多彩な講座を運営
昭和39(1964)年、当時の桐朋学園大学短期大学部長、桐朋幼稚園園長、桐朋小学校校長、桐朋女子中・高等学校校長、兼、研究所所長である生江義男の「桐朋学園が培ってきた知的財産や桐朋学園をとりまく文化人の人脈などを生かした学習の場を、生徒や学生、卒業生、保護者に広く開放すべきである」という考えの基に桐朋講座が誕生しました。 「人間は学びたいと思う時が学びの時間である」という想いから「生涯教育」を掲げ、卒業生、保護者、桐朋学園女子部門関係者を対象に、さまざまな講座を開いています。
学園内資料の収集・保管
学園内史資料の収集、整理、保管を行い、公共的な価値を有するものについては桐朋アーカイブズとして汎く活用することを推進します。
調布市をはじめ、近隣の公共機関、教育機関と協力しながら、地域社会と連携した教育活動、社会貢献活動、文化財保全活動の推進をサポートします。