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世界を知る

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毎日暑い日が続いています。熱中症で多くの人が搬送されるニュースが出ています。今ニュースで話題になっていることはトカラ列島で続く群発地震です。6月21日から始まった群発地震は1000回を超え、最大震度も6弱を記録しています。大きな地震の回数が多い悪石島では希望者を今朝から鹿児島市内に避難させるという事を始めました。常に大地が揺れる状態を考えた時に住民の不安はかなりのものだと思います。ここはユーラシアプレートの下にフィリピン海プレートが沈み込むところで2~3本の活断層が確認されています。この断層面で今回の地震が頻発していると考えられていますが、場所が海底なので細かいことを判断するのはかなり難しいようです。現状ではあと2~3週間はこの状態が続くだろうと予想されています。温暖化の影響か世界各地で異常な高温になっています。それによって山火事が発生したり人が死んだりしています。この原因は偏西風の蛇行です。温暖化の進行とともにこの蛇行が顕著になって来ています。そんな中大事な二酸化炭素量を計測する測候所をトランプ大統領は閉鎖しようとしています。トランプ大統領は地球温暖化はフェイクである、どんどん化石燃料を使おうと言っていますが、このツケは誰が払うのでしょうか。今週チベット仏教の頂点に立つダライ・ラマ14世が後継者は今まで通り転生(生まれ変わり)の人を当てると表明しました。中国のチベット自治区から追われたダライ・ラマ氏は、亡命先のインドで生活をし、ノーベル平和賞も受賞しています。しかし中国はチベットやウイグルの中国化を進める中でこれを認めないとしています。チベットとウイグルの中国化は人権問題にもなっていることですが、これからの進展をしっかり見ていく必要があります。中国国内問題として習近平氏の指導体制が変わるのではという憶測が出ています。今年の9月3日にある抗日戦勝利80周年記念パレードに登場するのか?その時に招待客としてきているプーチン大統領とトランプ大統領との間で何らかの取り決めが出来るかどうかが注目点です。北朝鮮では広大なリゾート地の完成披露を行いました。困窮化が進んでいるという報道の中でアンバランスなニュースでした。またロシアのウクライナ侵攻に派遣された北朝鮮兵の死亡者について初めて公的な場で認めました。そしてさらに2.5~3万人の北朝鮮兵をロシアに送っているというニュースも出ています。ロシアと北朝鮮の親密ぶりがはっきりしたように感じました。今週もトランプ大統領は様々な動きを見せましたが、USAIDの停止や、CBS放送との裁判問題、政府内で文書を残さない問題などが話題になりました。さらに相互関税の実施延長が来週期限を迎えますが、日本も関税交渉を妥結することが出来ないまま現在に至っています。トランプ大統領は自動車や米の問題を取上げて日本に更なる関税をかけると公言しています。第二次世界大戦後、世界平和を進める一端として自由貿易を進めてきた国際社会の中で大きく舵を切ったトランプ大統領。国内では大型減税法案が通り、トランプ大統領の思うがままの状況が展開しています。その流れのまま国際社会が今後どのように変化していくのでしょうか。民主主義を育ててきた戦後80年の歴史が曲がり角に来ているのではないでしょうか?

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